（映画）黒い家

　１９９９年の邦画。

　久しぶりにみた。

　大竹しのぶさん。すごい存在感。

　しかし、怖い。

　日本のホラーはウェットで好きだ。

　ジトっとした部屋の暗い隅の様な雰囲気は他国の映画にはない魅力だ。

　作品は保険金殺人を題材とした、サスペンスホラー。

　原作の「黒い家」を映画化。

　独特なタッチで描かれ、不可解なシーンも多く、

　作品の不気味さに拍車をかけている。

　しかし、どこかコミカルな要素もあり、奥行きがある。

　大竹しのぶさんの演技は秀逸。

　黒幕感が最初から滲み出ており、隠す気がないところもまた良い。

　この映画の中で「人間の心はみんな違う。宇宙みたいなもの」

　といった趣旨のセリフがある。非常に同感する。

　単なるホラーではなく、殺人犯の心理と抱き合わせでストーリーが進行する。

　その点で優れたホラー作品といえる。

　人間の心を持ち合わせていない人間というのが存在するのか。

　存在するとしたら、どういった育ちをして、どのように行動するのか。

　何を考えているのか。

　そもそも、他人が人間の心を分析することなどできるのか。

　「人間性」とは何かという疑問を突き付けられる深さのある作品といえる。

　しかし、引きずる怖さなので注意されたい。

うつぱぱ

３人の子どものぱぱ

2023年6月にうつ病と診断され、療養中。
よくわからない焦りからブログを始める。